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各種 OSS で Raptor Lake-P のサポートが進められる

Intel の Bora Guvendik 氏より、Coreboot に Raptor Lake-P の CPUID/DeviceID (PCI ID) を追加するパッチが投稿されている。

Coreboot には他に、ベースは Brya ボードだが、Alder Lake-P/M の代わりに Raptor Lake-P を搭載する Skolas ボードのサポートを追加するパッチも投稿されている。
Coreboot では Raptor Lake-P より先に、Meteor Lake-P/M の CPUID/DeviceID を追加するパッチが投稿されており、モバイル向け Rocket Lake のように表には出てこない可能性を考えたが違っていたらしい。
Coreboot に Meteor Lake-M/P の DeviceID が追加される | Coelacanth’s Dream

他 OSS でも Raptor Lake-P の CPUID Model、GPU DeviceID を追加するパッチが投稿されており、サポートが進められている。

CPUID

Raptor Lake-P (J0) の CPUID は 0xb06a2 (Family: 0x6, Model: 0xba, Stepping: 0x2) となり、これは intel/dptf (Intel (R) Dynamic Tuning for Chromium OS) にある情報とも1、Linux Kernel に追加された情報とも一致する。
N バリアントも存在する Alder Lake | Coelacanth’s Dream

 #define CPUID_RAPTORLAKE_P_J0		0xb06a2

Linux Kernel では、Alder Lake-NRaptor Lake-P の CPUID Model が追加され、同時に N, P バリアントがより細分化されたモバイルセグメントを示すことが、Intel の “Tony Luck” 氏より説明されている。
Alder Lake-N も CPUID Model については、ドキュメントでは別の Model、0xBF が記載され、コンパイラ等ではそれに従っているが、今後修正されるのだろうか。 2

GPU

Raptor Lake-P の GPU部については、概ね Alder Lake-P/M/N と同じであり、現状 DeviceID を追加するのみの対応が取られている。
デスクトップ向けの Raptor Lake-S では、Alder Lake-S から GuC submission がデフォルトで有効化されるという変更点があったが3Alder Lake-P/M/N では最初から GuC submission が有効化されていた。
このことも Raptor Lake-P の対応にあたって変更が小さい理由にあると思われる。