今バージョンの新機能、変更点は以下。
- OpenMPの GPUオフロード機能の強化
- LLVMをバックエンドとする Clang/++ コンパイラがサポートされている
- ROCm-SMI (ROCm System Management Information) の改良
- ハードウェアトポロジの詳細が確認できるようになっている
- プロセスごとの VRAM使用量、SDMA (System DMA) の使用状況、CU (Compute Unit) の利用率も確認できる、CU の利用率については Vega /GFX9 世代の GPU のみのサポート
- 計算ライブラリの最適化
今バージョンではサポートする GPU の追加等は行なわれなかった。
ROCm-SMI の改良点等から、HPC 用途に向けたバージョンと見られる。
また、今バージョンではクリーンインストールが推奨されているが、自環境でアップグレードしても特に問題は出ていない。
複数バージョンインストール時の取扱いが改良され、LD_LIBRARY_PATH
を環境変数に設定して切り替えるようになった。
自分の環境では .bashrc
に以下のように記述し、ROCM_PATH
でバージョンを制御するようにしている。
export ROCM_PATH="/opt/rocm-3.9.0" export PATH=$HCC_HOME/bin:$HIP_PATH/bin:$PATH export OPENCL_LIBS="${ROCM_PATH}/opencl/lib" export LIBOPENCL="${ROCM_PATH}/opencl/lib" export LD_LIBRARY_PATH="${ROCM_PATH}/opencl/lib":$LD_LIBRARY_PATH export LD_LIBRARY_PATH="${ROCM_PATH}/lib":$LD_LIBRARY_PATH export LD_LIBRARY_PATH="${ROCM_PATH}/include":$LD_LIBRARY_PATH export OPENCL_HEADERS="${ROCM_PATH}/opencl/include" export OPENCL_INCLUDES="${ROCM_PATH}/opencl/include" export PATH=${ROCM_PATH}/bin:$PATH export PATH=${ROCM_PATH}/opencl/bin:$PATH