Zen 3 + GFX9/Vega の構成を取る AMD 次世代 APU Cezanne だが、現在 Coreboot の対応、それに合わせて Google Chromebookボードの開発も進められている。
topic:“cezanne” (status:open OR status:merged) · Gerrit Code Review
そして、Coreboot のサポートにおいてオープンではない部分、PSP (Platform Security Processor) や VBIOS のファームウェアを提供する amd/firmware_binaries にも Cezanne 関連のファイルがアップロードされた。
Cezanne の VBIOSリリースノートには DeviceID 0x1638
が記述されており、以前 Coreboot に追加された Family: 19h, Model: 51h
の DeviceID と一致する。
Coreboot に Renoir と Lucienne/Cezanne らしき DeviceID が追加される | Coelacanth’s Dream
Cezanne A0 0x1638 105_D27000_00A CZNGenericVbios.009 07/01/20,02:03:02 2139194@17.10.0.21 ATOMBuild#520539
Geekbench の実行結果で Cezanne は Family: 19h(25), Model: 50h(80)
となっていたが、Stepping 0
であることも合わせ、やはりそれは仮のものだったのかもしれない。
Cezanne APU、Ryzen 7 5800U が Geekbench に現る | Coelacanth’s Dream
拾ったネームプレート
今回公開された、PSP や VBIOS といったクローズドなバイナリから読み取れることは少ない。リバースエンジニアリング、逆アセンブル等もライセンスで禁止されている。
読み取れるのは精々ファイル名から、Cezanne は Renoir 同様 DDR4/LPDDR4x をサポートし、ディスプレイエンジンに DCN2.1 が搭載されているということくらいだ。
ただ 呆れに近いものを覚えるが
クローズドなバイナリに混じって更新履歴を記したテキストファイルも一緒に公開されていた。
MI100/Arcturus の後継であろう MI200 や、Mero (MR) 、Rembrandt (RMB) といった名前がある。他には Badami だとか
Mero は VanGogh と一緒に名前が出ていることが多く、Dali と Pollock のような関係にあるのかもしれない。
MI200 は SMU のバージョンが、これまたひょっこり現れた Yellow Carp APU と同じ SMU v13 となるような記述があった。
ただ自分が拾ったのは簡素なネームプレートのようなもので、ドッグタグ程その名前の持ち主の詳細が記載されている訳ではない。それらの魅力はもっと先の所にあると知っている。見え始めるのはオープンソースドライバー、Linux Kenrel や Mesa3D に堂々とパッチが投稿された時だ。