Coelacanth's Dream

最大 4-Core/8-Thread な AMD Sabrina SoC と Mendocino SoC

Felix Held 氏より Coreboot に投稿されたパッチにて、AMD Sabrina SoC は最大 4-Core/8-Thread という CPU構成であることが明かされた。
これまでの情報から、Sabrina SoC は GPU部に RDNA 2 アーキテクチャ を採用し、メモリは LPDDR5 をサポートしている。

 The Sabrina APU has a maximum configuration of 4 physical cores with 2
 threads each, so a total of 8 CPU cores.

Mendocino APU

AMD は COMPUTEX 2022 にて、エントリーレベル向けに新たな APU/SoC Mendocino を発表した。
Mendocino は CPUに Zen 2 4-Core/8-Thread を備え、GPU は RDNA 2 アーキテクチャ を採用、TSMC 6nmプロセスで製造される。

Sabrina SoCMendocino SoC は CPU、GPU、それと Chromebookボードが開発するという点も共通することから、そう深く考えずとも両者同じ APU/SoC、シリコンを指しているとするのが自然に思う。

Mendocino SoC については、Sabrina SoC に関するパッチが投稿されるより前に、Bao Zheng 氏より PSP部に追加された ISH (Image Slot Header) をサポートするパッチが Coreboot に投稿されていた。1
Coreboot に Family 17h Model A0h APU/SoC のサポートが追加 ―― Sabrina SoC | Coelacanth’s Dream Sabrina SoC のサポートが進められるようになってから Mendocino SoC の名前は Coreboot において出されなくなり、そして Sabrina SoC に向けても PSP ISH をサポートするパッチが投稿された。2
また、Sabrina SoCMendocino SoC の PSP ID は同じものとされ、PSP部も一致している。3

(追記)

また、Sabrina SoC を搭載する Chromebookボード Skyrim に対して、chipset-mendocino をベースとするパッチも投稿されている。1
AMD Sabrina SoC を搭載する Chromebookボード 「Skyrim」 | Coelacanth’s Dream

(追記終了)

SabrinaMendocino という 2つのコードネームがある理由は不明だが、一応 GPU部のコードネームは VanGogh だが、SoC に対するコードネームや VBIOS名に Aerith が使われるという前例はある。
個人的には、最初は Mendocino というコードネームだったが、Intel の過去 CPU のコードネームと被ることを気にして Sabrina というコードネームを新たに付けたのではと考えていたが、COMPUTEX 2022 でコードネーム Mendocino が正式発表された。
Coreboot 内の Mendocino SoC に関するコードを Sabrina SoC に置き換えるようなパッチは投稿されていないことから、ほとんど同じ構成だが別シリコン、もしくはそれぞれで別プラットフォームを指すコードネームである可能性もある。