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AWS、RDNAアーキテクチャ GPU 「Radeon Pro V520」を採用する G4adインスタンスを発表

AWS(Amazon Web Servises) は EC2 の新たなコンピュートインスタンスを複数発表した。
その中の G4adインスタンスは、第二世代 AMD EPYC プロセッサ (Rome) と RDNAアーキテクチャ を採用する AMD Radeon Pro V520 で構築されている。
AWS Announces Multiple New Compute Innovations, Including Five New Instance Types for Amazon EC2, Two New AWS Outposts SKUs, and Three New AWS Local Zones Locations Across the US | Amazon.com, Inc. - Press Room Amazon EC2 G4 Instances — Amazon Web Services (AWS)

Amazon AWS は 2020/11/30 から 2020/12/18 に掛けて、バーチャルイベント AWS re:Invent を開催している。

G4adインスタンスも近日提供が開始され、クラウド上でグラフィクス処理を行なうアプリケーションにとって最高のコストパフォーマンスを実現するとしている。
インスタンスは最大で 64 vCPU、256GB Memory、4 GPU、NVMeストレージ 2.4TB の規模を選択可能。

AMD Radeon Pro V520

今回発表された AMD Radeon Pro V520 についてまだ仕様等は AMD、AWS どちらからも明かされていないが、
RDNAアーキテクチャ 、クラウド向け GPU として仮想化機能に対応しているであろうことから、Navi12 (gfx1011) ベースではないかと思われる。
Navi12 は、RDNAアーキテクチャ を採用する GPU の中では唯一 SR-IOV (Single-Root I/O Virtualization)1 に対応し、また専用の DeviceID も持つ。
Navi12情報近況 (2020-03-09) & 推測 | Coelacanth’s Dream AMD が Github上で公開している、AMD-CloudGPU/Gibraltar-LinuxGuestKernel-Public レポジトリを見ても、Navi12 に向けた対応が継続的に行なわれている。

クラウド向け AMD GPU としては、Vega10 をベースとする Instinct MI252 ことが多かった。Vega20 ベースの Instinct MI50 を採用した話はほとんど聞かない。グラフィクス処理よりもコンピュート処理に向いた製品だからだろうか。
Navi12 はメモリインターフェイスに HBM2 2048-bit を採用しており、この点では Vega10 と一致するため、グラフィクス性能の向上、省電力化を目的としたリプレース先として優秀なのだと思われる。
AMD、HBM2 を採用した Navi GPU、Radeon Pro 5600M を 16インチMacBook Pro向けに発表 | Coelacanth’s Dream