Navi14 にもブロックチェーン/マイニング向け SKU が追加される

先日 Linux Kernel (amd-gfx) にディスプレイエンジン部 (DCN) とマルチメディアエンジン部 (VCN) を無効化した、ブロックチェーン向けの Navi10 SKU をサポートするパッチが投稿されたが、
ブロックチェーン向けの Navi10 SKU とそこから読める文脈 | Coelacanth’s Dream 今度は同様の Navi14 SKU を追加するパッチが投稿されている。
[PATCH ½] drm/amdgpu: disable DCN and VCN for Navi14 0x7340/C9 SKU

先日の Navi10 SKU では、追加された DeviceID:RevisionID が 2つ (0x731F:0xC6, 0x731F:C7) であったが、今回の Navi14 SKU では 1つのみとなる。(0x7340:0xC9)

また、関連するパッチで nv_is_blockchain_sku という関数名が nv_is_headless_sku に置き換えられたが、意味合いとしてはそう変わらない。

Navi14 には Navi10 、というよりそれをベースとする RX 5700/XT と違い、流通減少の話やブロックチェーン/マイニング向け製品にチップが転用されたことによる在庫切れの話は無いが、
Navi14 をベースとしたブロックチェーン/マイニング向け製品もまた予定されているものと思われる。

Navi10Navi14 は規模が異なり、Navi14 の方が小さい。
総 WGP(2CU) 数は Navi10 20基、Navi14 12基と半分より少し多いが、
メモリバス幅と PCIeレーン数は Navi10 256-bit に 16レーン、Navi14 は 128-bit、8レーンと、Navi14Navi10 の半分となる。
しかし、マイニングにおいては PCIeレーン数の少なさ (PCIe 帯域の狭さ) はあまり問題とならず、マイニングリグを構築する上では GPU の密度を増やすことが重要となる。
それには GPU を搭載するマザーボード、CPU、メインメモリの数を減らすことが必要となり、そのためライザーケーブル等を使用し、マザーボード (CPU) と GPU 間は PCIe 1レーンで接続されることが多い。
また、イーサリウム等では、取引情報の繋がりを記録した DAGファイルを VRAM(GPUメモリ) 上に展開するため、VRAM容量の方が重要とされる。
その点では、メモリバス幅の広い (=搭載可能なメモリチップが多い) Navi10 の方がマイニング向けとしては需要が高いと思われる。
GDDR6メモリ 16Gb(2GB) 8チップを各 32-bit で接続すれば計16GB、16Gb(2GB) 16チップを各 16-bit で接続すれば計32GBの VRAM容量を実現できる。
Navi14 をベースとする製品 RX 5500 XT 等には、影響が出ていないのはそうしたことが関係しているのかもしれない。

Navi10 Navi14
Shader Engine 2 1
Shader Array 4 2
WGP(CU) 20(40) 12(24)
Memory Bus Width 256-bit 128-bit
PCIe Lane (Gen4) x16 x8

Update:
 2020/10/28 19:29 JST
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