AMD は現地時間 2020/09/22 付で、Zenアーキテクチャ をベースとする Chromebook向けプロセッサ Ryzen & Athlon C-Series を 5モデルを発表した。
前世代のChromebook向け AMDプロセッサと比較して、Webブラウジングでは 178%、マルチタスク、コンテンツ作成では 212% 高速であるとしている。
今回発表されたモデルの中では最上位となる Ryzen 7 3700C は、Chromebook では最高のグラフィクス性能を持ち、14nm世代の Intel CoreプロセッサIntel Core i7-8550U (Kaby Lake) 、Intel Core i5-10210U (Comet Lake-U) 、Intel Core i3-10110U (Comet Lake-U)
と比較しても優れたグラフィクス性能を示したという。
Model | Cores/Threads | TDP(W) | Boost/Base Freq | GPU Cores(CU) | GPU Clock |
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Ryzen 7 3700C | 4C/8T | 15W | 4.0/2.3 GHz | 10 | 1400 MHz |
Ryzen 5 3500C | 4C/8T | 15W | 3.7/2.1 GHz | 8 | 1200 MHz |
Ryzen 3 3250C | 2C/4T | 15W | 3.5/2.6 GHz | 3 | 1200 MHz |
Athlon Gold 3150C | 2C/4T | 15W | 3.3/2.4 GHz | 3 | 1100 MHz |
Athlon Silver 3050C | 2C/2T | 15W | 3.2/2.3 GHz | 2 | 1100 MHz |
基本的なスペックは末尾 C を U に置き換えたモデルと一致するが、Ryzen 5 3500U Ryzen 7 3700U が cTDP 35W までに対応しているのに対し、C-Series では 25W までとなっていたり、
Athlon Gold 3150U では GPUクロックが最大 1000MHz となっているが、3150C では 1100MHz と、細かな違いが存在する。
3700C, 3500C が 12nm Picasso APUを、3250C, 3150C, 3050C が 14nm Raven2/Dali APUをベースとする点は変わらない。
前世代からはプロセッサの性能だけでなくマルチメディアエンジンも世代が進み、HEVCデコード/エンコード、VP9デコードに対応しているため使い勝手はかなり良くなっているように思う。
発表が唐突なものに思えるが、Google が日本時間では 2020/10/01 の午前3時に Launch Night In というイベントを予定しているため、それに合わせたのかもしれない。
それと、より省電力、低コストな Pollock APU をベースとし、この前 SKU名が判明したAMD 3015Ce が見当たらないが、
Chromebook向け Pollock APU、AMD 3015Ce | Coelacanth’s Dream
同じく Pollock APU をベースとする AMD 3015e も搭載製品の発表と同時に AMD公式サイトにスペックが記載される、という感じであったため、AMD 3015Ce も Ryzen & Athlon C-Series 搭載製品と一緒にちゃっかり出てくるかもしれない。
Ryzen & Athlon C-Series を搭載するChromebookは Acer、ASUS、HP、Lenovo より 2020Q4 に発売される。