Linux Kernel 内の、各 Intelプロセッサのモデルナンバー(x86_Model
) をまとめた linux/intel-family.h に次世代 Intelプロセッサのモデルナンバーを追加するパッチが投稿され、
その中で、Alder Lake が Lakefield 同様にハイブリッドコア構成を取ることが確かとなった。
LKML: Tony Luck: [PATCH] x86/cpu: Add Lakefield, Alder Lake and Rocket Lake to Intel family
+#define INTEL_FAM6_ROCKETLAKE 0xA7 + #define INTEL_FAM6_SAPPHIRERAPIDS_X 0x8F +/* Hybrid Core/Atom Processors */ + +#define INTEL_FAM6_LAKEFIELD 0x8A +#define INTEL_FAM6_ALDERLAKE 0x97 +
引用元: LKML: Tony Luck: [PATCH] x86/cpu: Add Lakefield, Alder Lake and Rocket Lake to Intel family
同時に Rocket Lake、そしてようやく Lakefield のモデルナンバーも追加されている。
Alder Lake には Alder Lake-S と Alder Lake-P の 2種類存在することが確認されており、
ChromiumOSへのパッチから Alderlake-S / Alderlake-P を確認 | Coelacanth’s Dream
そして、linux/intel-family.h の命名方式に従えば、末尾に _L
や _X
が付いてないものはクライアント向けとされているため、今回追加されたモデルナンバーは Alder Lake-S にあたるのではないかと思う。
Alder Lake がハイブリッド構成を取るとなると、やはり Lakefield に先駆けて GCC に拡張命令セット周りがサポートされたことになるが、
Intel、GCC に Sapphire Rapids と Alder Lake をサポートするパッチを投稿 | Coelacanth’s Dream
その時示された、Skylake の対応範囲に CLDEMOTE /PTWRITE /WAITPK /SERIALIZE
追加した対応命令が Big Core / small core 両方が対応したものかどうかは気になる所だ。
Lakefield では AVX といった 2種類の内、片方のコアはサポートしているが、片方のコアが対応していない命令のサポートが外されていた。
示されたのが両方のコアが対応した命令であれば、次世代の Atom系コア(small core) は AVX/2命令をサポートすることとなる。
これまでの Atom系コアは AVX系命令をサポートしてこなかったため、大きな変化と言えるだろう。