3960X/3970Xのレビュー解禁 & 2020年に64C 3990X


3960X/3970X

微妙な予想が当たり、日本時間25日 23:00頃に3960X/3970Xのレビューが解禁された。
性能に関しては、レンダリングのようなコア数がそのまま性能に出るものだと第二世代Threadripperの同コア数モデル(2970WX/2990WX)比で概ね1.5倍、
Zen2でのFPU帯域2倍、メモリの不均衡解消によってエンコード性能は向上している。
AMD Ryzen Threadripper 3970X / 3960X Linux Benchmarks – Phoronix
シングル性能の向上もあり、かなり扱いやすいCPUになった。

3960X/3970Xのレビュー解禁を前に、i9-10980XE等が解禁されており、
まともやThreadripperがi9に強烈なカウンターを喰らわせた形となる。
出てすぐにやられるよりは幾分マシだろうから、そういった狙いがあったのかもしれない。

ただMCE(Machine Check Exception)にまだ対応しておらず、起動するのにLinux KernelではKernel Commnad Line Parameterに

mce=off

を追加する必要がある。
The Workaround To Boot Linux On AMD Threadripper 3960X/3970X Systems – Phoronix
第三世代Ryzenと言い、どうしてこう実物が出回ってからLinuxでの不具合が発覚するのか。
初代RyzenのSEGVバグはともかく、直近2つの不具合は起動を確かめるだけで気付けるはずだ。
一応パッチ自体は既に用意されているらしい。

TRX40 M/Bもぼちぼち出始めており、米AmazonではASUS Prime TRX40-Proに加えて、
MSI TRX40 PRO、MSI Creator TRX40が発売されている。


3990X

レビュー解禁に合わせて64C/128Tのモンスター、3990Xも発表された。
ただし明らかにされたのはコア数、合計キャッシュ容量、TDP、2020年に出ることだけである。
TDPは280Wと、3960X/3970Xと同一。
ソケット、チップセット、メモリチャネル数等は不明。

仮にプラットフォームがTRX40、4chのままだとすると、
Zen2世代製品では唯一の、メモリチャネル数に対してCCD数が過剰なものとなる。

第二世代ThreadripperのWXシリーズにてAMDは、各Zen+ダイからメモリを1ch引き出すのではなく、
2ダイから2chとしたのは、前者だと全体的に遅くなってしまうからと語っていた。
「Ryzen Threadripper 2」深層レビュー – こんなに違うXシリーズとWXシリーズ – マイナビニュース
そのため、大容量L3キャッシュである程度カバーできるとはいえ、64Cに4chはさすがにやらないと考えている。
対抗となるIntel CPUはXeon W-3175Xクラスであり、そちらは6chとなっていることも要因だ。

その場合、PCIeレーン数やチップセットの構成はどうなるか。

sTRX4を8chにしただけのようなものが出るとして、ソケットの後方互換は保たれるのか?
メモリチャネル数の違う(少ない)CPUの対応は、IntelがKabylake-XをX299にてやっていたが、
一部機能の無効やPCIeレーンがSkylake-Xより少ないこともあって、
わざわざ買う消費者は少なく、だいぶすぐにディスコンとなったし、
最初からKabylake-XをサポートしないX299 M/Bを出すメーカーもいた。
このことからわざわざ対応しても、得は消費者にもメーカーにもあまりないように思える。

ただそれとは別に、AMDはsTRX4は長い間使われるとも発言している。
AMD Promises Long-Term Support For Threadripper 3000 sTRX4 CPU Socket – HotHardware
これは次世代(Zen3)のThreadripperもサポートするというだけで、上位製品をsTRX4で出すと言った訳ではない。
が、実際にそうしたらユーザーの反発を招くことは想像できる。

理想のシナリオは、実はsTRX4 M/Bは8chに対応してたんだよ!
だと思っているが、今の所そんな話はまったく出ていない。
それにAMD公式で、sTRX4 TRX40プラットフォームは4chと言っていることからほぼあり得ないだろう。
AMD TRX40 Motherboards for 3rd Gen AMD Ryzen™ Threadripper™ processors – AMD

そうなると一応4ch sTRX4でも対応するが、8ch sTRX4も出す、とかになるのだろうか。

2020年に3990Xを出すというだけで、3960X/3970Xが発売されてすぐではないのだから、
実際は新プラットフォームでもそこまで問題にはならない、かもしれない。
そもそもXeon W-3175Xのようなクラスの需要はそこまで多くもないはずだ。

Update:
 2020/07/20 11:51 JST