GPGPU特化な次世代GPU、Arcturusについてのまとめ。
AMDはRDNAの発表時、GPGPU用途ではGCNを、グラフィックやゲーミング用途にはRDNAを主軸に置くと言っていた。
Arcturusは方向性がはっきり分かれてから初めてのGCN製品となる。
だとしても吹っ切れすぎてる部分があるように思うが。
性能面
まず登場時のパッチから、最大128CU構成であることが予想される。
drm/amdkfd: Increase vcrat size for GPU
そしてまた別のパッチから、最大 8ShaderEngine となることもわかっている。
drm/amdkfd: Extend CU mask to 8 SEs (v3)
これまで最大64CU、4SEだったことを考えると、AMDがArcturusという名前を使ったのにも納得がいく。
Universe Size Comparison 3D
当然Infinity FabricでのマルチGPUに対応していると思われ、EPYC Romeに合わせてCCIXでの接続にも対応してるかもしれないがまだわからない。
GPGPU特化ということで映像出力がない、どころか3D Engineも持ってない。
RadeonSIの方にはグラフィック機能がなくても、マルチメディアとコンピュートには使えるようコードが追加された。(まだフラグだけだが)
radeonsi: add AMD_DEBUG=nogfx for testing
後はbfloat16に対応した。
bfloat16にはARMも対応するため、トレンドを考えると当然かもしれない。
Armが次々世代CPUコア「Matterhorn」の技術を発表-PC Watch
完全にGPGPUとして吹っ切れたアーキテクチャとなっている。
NVIDIAの方はVoltaでGPGPU向けのアーキテクチャに振ったが、グラフィック部分はそのままで、TITAN VやQuadro GV100といった製品を出していたのに対し、
グラフィックはRDNAで行く、という気概が感じられる。
その他
製品名はとりあえず MI100 だけがわかっている。
MI100 merge (#1951)
ArcturusにはVF1用のDeviceIDがあり、
その関係かVCNを2つ搭載している。
VCN2.0では4ストリームのエンコードに対応していたため、Arcutusでは最大8ストリームとなるはずだ。
「Radeon RX 5700」と「Radeon RX 5700XT」を試す - 第3世代Ryzen+NAVI徹底攻略-マイナビニュース
一応、ArcturusではVCNのバージョンが2.5となっているが、2.0との違いは(まだ私が)わかっていない。
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Virual Function、https://www.amd.com/en/graphics/workstation-virtual-graphics ↩︎