A9-9820 のさらなる詳細

ダイの素性は分かっても、チップセットや GPU部に謎を残していた A9-9820 (Cato) だが、Twitter で活動する 188号 (@momomo_us) / Twitter 氏が実際に購入、分析を行なったことにより、それらの詳細が明らかとなった。
A9-9820 は Xbox One SoC と同一ダイ | Coelacanth’s Dream

A77Eチップセット

氏によると、チップセットは Xbox One と同一のものではなく、組み込み向けの第二世代 R-Series Bald Eagle 1 と組み合わされる A77Eチップセット2 を搭載しているようだ。3
互換性については、Xbox One のサウスブリッジ (チップセット) も A77Eチップセットも APU とは PCIe で接続する形であるため、そう問題は無いのだろう。4
Xbox One SoC では APU側の PCIe から Gigabit Ethernet に接続していたが、A9-9820 でもそのようになっているのか、チップセット側から接続しているのかは少し気になる所だ。

R7 350 GPU

そして GPU については、前回は R7 350 とスペックを合わせた 8CU (512SP), 16ROP 構成としているのではないかと推測したが、
実際には 6CU (384SP), 8ROP と、フルスペックの 14CU, 16ROP から半分以上も削った構成となっているようだ。5

ただ、既にある GPU (R7 350) とスペックを同じにするから、名前を R7 350 としている、というのはそれほど外れてはいなかったようで、
再度調べてみると、R7 350 には 2種類存在し、その内の OEM向けモデルが 6CU (384SP), 8ROP という構成となっているらしい。6

それでも微妙に謎は存在していて、まず Xbox One SoC はジオメトリエンジンを 2基持つことから、GPUの各コア部をある程度まとめたクラスタである Shader Engine もまた 2基と考えられる。
そして、フルスペックでは各 Shader Engine は CU を 7基ずつ持つ。
6CU, 8ROP という構成を取るとき、各 Shader Engine の CU を 3基ずつ、RB (Render Backend, ROP 4基相当) は 1基ずつ有効にする方法と、
片方の Shader Engine を無効化し、もう片方の、CU 6基と RB 2基を有効にするという方法がある。
AMD GPU の構成上、各 Shader Engine の CU を 3基ずつ、RB (Render Backend, ROP 4基相当) は 1基ずつ有効にしているとは思われる。

実際にどちらの方法を取っているかは、Linuxのドライバーで確認するのが手っ取り早いように思うが、DeviceID: 0x154C というのはコードには無く、Linux環境でまともに動作するか、認識するかは怪しい。
Windowsドライバーでは Kaveri APU として認識させているようなので、Linux でもドライバーに一部変更を加えてビルドすれば動作させられるかもしれないが、あくまで可能性の話である。

Update:
 2020/11/12 20:34 JST
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