省電力と低コストを両立する Raven2 APUを搭載し、ソケットもそれを意識した FT5 BGAソケット を実装する Chromebook ボード Dalboz 。
それをベースとする派生ボード、Valiboz が出てきた。
mb/google/zork: create new variant for Vilboz (I815ff1b3) · Gerrit Code Review
コードネームはしっかり慣わしに従い、Zork 由来となっている。1
Dalboz もそうだが、派生ボードは製品に使うことを想定して開発されているとされ、省電力な Ryzen Chromebook の登場が近づいていることが実感できる。
Vilboz 仕様
入力インターフェイスには、タッチスクリーンとタッチパッドが用意されている。
Ryzenラップトップのクロック管理機能 STAPM(Skin Temperature Aware Power Management) の仕様は Dalboz と変わらず、
持続可能なデフォルトの状態で 4.8W、最大ブースト時でも 9W、ブーストからデフォルトの状態に戻るまでが 6Wとなっている。
Pollock のベンチマーク結果
Dalboz とそれに搭載される Pollock だが、GeekBench の実行結果が2つアップロードされている。
アップロードされたのは 2020/05/26、2020/05/28 と新鮮なベンチマーク結果だ。
Google zork - Geekbench Browser
Google zork - Geekbench Browser
結果から確認できる仕様はどちらも一致している。
CPU名が Intel Pentium II/III となっているが、サンプル品を用いたためだろう。
https://chromium-review.googlesource.com/c/chromiumos/third_party/coreboot/+/2040455/3/src/soc/amd/picasso/northbridge.c#b326
ベースクロックは 1.2GHz となっており、これは先日こっそり仕様が公開された TDP 6W の AMD 3020e 、Athlon Silver 3050e と同じものだが、
ブーストクロックは、末尾に .gb5
を付けることで見られる生の結果データから、2.35(2.4) GHz と思われる。
AMD 3020e の 2.6 GHz からさらに引き下げられている。
また、クロックが引き下げられた一方で SMT は有効化されており、その分マルチスレッド性能には期待が持てる。
AMD、TDP 6W の AMD 3020e、Athlon Silver 3050e の仕様をひっそりと公開 | Coelacanth’s Dream