Coelacanth's Dream

【雑記】2025年にプレイして最高だったゲームを振り返る

ゲームに関する記事は普段書かないが、2025年にプレイして個人的に最高だったゲームを、ストアページのレビューコメントや SNS への投稿とは別に残しておきたかった。
ゲームの真面目な紹介よりも、自分に刺さった部分ばかりを書いているので注意。

ガールズメイドプティング

2025/04/09 リリース。

ローポリな世界を旅して食材を集め、料理をすることでストーリを進めていく ADV。
終末的な雰囲気に惹かれて購入したが、人だけがそのまま消えて、食材や建物等は残っている世界観であるため、終末とは少し違うかもしれない。
それでも自分の好みには合っていた。夢の中で感じるような、孤独ではあるが他人が存在しないことによる自由というのが雰囲気に近い。
落ち着いた雰囲気の中で徐々に明かされていく「誰かに見られていないと、消えてしまう」世界のコアな設定や終盤の展開は強く印象に残り、プレイし終わっての満足度はかなり高かった。

魔女ガミ-The Witch of Luludidea-

2025/11/06 リリース。

絵に惹かれてプレイした体験版の感触が良かったため購入。2Dアクションをしばらくプレイしてなかったため、というのも購入理由にある。
2D アクションで好きなのはコンティニューに掛かる時間が短い所だ。ラスティッド・モス も高難易度に苦しめられたが、コンティニューが高速で快適だったおかげでクリアまでプレイすることができた。
コンティニューが快適なことは、最初は無理だと感じてしまうようなボス相手でも、何度か挑む内に避けられなかった攻撃が避けられるようになる、攻撃のチャンスがわかるようになるといった純粋な? ゲームの快感を得やすいことに繋がる。

開発元の「インティ・クリエイツ」は 2Dアクションゲームを作り慣れており、そのためレベルデザインがうまくなされていると感じた。
お守りという装備システムが存在するが、生存や稼ぎに関わる効果がほとんどで火力を上昇させるような効果が存在しない。これはボス戦を火力でゴリ押すようなプレイングを自然と抑えてくれたように思う。
特定の角度からの攻撃しか受け付けない敵といった難易度を上昇させる要素やボスの攻撃は、プレイしていて「どこが難しいか、ユーザーにどう攻略してほしいか」という開発側の意図を感じやすかったのは好印象。理不尽さを感じる要素は少ない方が良い。
アツい演出と王道寄りのストーリーはゲームの爽快感とうまくマッチしており、クオリティの高さを感じられた。

それと 120fps に対応しているのはありがたい。120fps 以上のゲーム環境に慣れたのか、60fps 上限だと動きが追うのが難しく感じるようになってしまった。

総じて、個人的にゲームの楽しさの原点に立ち戻ってプレイできたゲームであった。

Beyond Citadel

2025/01/03 リリース。

何もかもが最高でどこから書けばいいのか分からない。
アニメ調グラフィックの 2.5D シングルプレイヤー FPS であり、グロとエロと狂気と銃と爆発と機械と黙示録が詰まった作品。

繊細で容赦の無いグロ描写はプレイヤーに対し、開発者の作品への思いが本気であることを教えてくれる。
序盤でスライムに似た敵に初めてやられた時は、主観視点で映し出される主人公の体から溢れた臓物の描写に圧倒され、昔にインターネットでブラクラ的画像を踏んだ際に感じた恐怖と興奮が呼び起こされた。
銃、爆発、刃物が武器として存在し、それを行使した結果としてのグロ描写が確かに存在する、それはある意味で素晴らしいことだろう。

Beyond Citadel はブーマーシューターとしての爽快感を備えながらも、マップやステージを把握し、遠くからの狙撃や角と障害物を利用した飛び出し撃ちで慎重に敵を排除していく楽しみも備えている。
また、コッキングが存在する緻密な銃器操作は、障害物に隠れた状態や周囲の敵を排除したタイミングで行う戦闘準備の没入感を充分に高めてくれる。
ゲーム全体でのそうしたテンポとレベルデザインはかなり完成度が高く、ステージもユニークなギミックや構造が揃っており、体力が続く限り夢中でプレイすることができた。
プレイ中に酔い (3D ゲームではあまり酔わないが、2.5D だと何故か酔いやすい)、ゲームを中断して休まなければいけないことは何度かあったが、それでもプレイを再開するのに抵抗を覚えることはなかった。

ゲーム性だけではなく、ストーリーも最高だった。
断片的に明らかになっていく主人公「殉教者」の過去と黙示録の過程とそのスケールはまさに神話的だ。

若干のネタバレになってしまうが、ラストでプレイヤーはとある選択をすることになる。
それまでのストーリーから、自分は片方の選択を「人類の未来のためではない選択かもしれない、果たして赦されるのだろうか?」と考えながら選んだ。そしてその直後、何かに導かれるように「赦される、すべてが終わるから」という考えが降ってきた。言ってしまえば天啓に近いかもしれない。
Beyond Citadel の世界がその後本当に終わるかは定かではないし、自分の解釈が正しくないこともありうる。
だが、プレイしていて自然にそう考えることができた。ゲームに限らず作品に触れていて、ここまで世界に浸るどころか沈み込めることは稀だろう。
この作品に出会えて本当に良かった。