Coelacanth's Dream

夢を見続けて一年

これが公開されている頃には、2020/11/03、Coelacanth’s Dream を開設して一年が経っていると思う。
git のログによると、2019/11/03 06:57+09:00 が最初のコミットだ。

パッチを待っている合間合間に少しずつこれを書いていたけど、結局その日ギリギリまでこれを書いてる。こういうのは普段の記事と違って、どこまで書けばいいのか分からない。

シーラカンスの夢

まずは、サイト名の話を。
Coelacanth’s Dream という名前にしたのは、単にシーラカンスのことが好きで、それの夢としたのはある詩が元になっている。貧しい自分には夢しか無く、それを広げる。
シーラカンスが実際に夢を見るかどうかは知らない。脳みそは小さいらしい。

タイトルだけでは、何をやってるサイトかさっぱり分からない点は少し後悔している。深海魚の解説をしているサイトと思われてるかもしれない。
だけど今はまず検索結果からアクセスされるだろうし、サイト名で内容が判断されることもそうないと思っている。

サイトのロゴっぽいものはあるけど、転送量を減らしたくて画像ではなくテキストにスタイルシートを適用させている。環境によっては変に表示されているだろう。フォントも monospace を指定しているだけで、ウェブフォントは使っていない。
インターフェイス周りにも画像を使ってないから、基本読み込まれるのはアイコンくらいだ。

coelacanth_dream

アイコンは時々アップデートしていて、初期の頃と比べると丸っこくなってたり、眼が明るい色になったり若干大きくなっている。
それと、実はアイコン部分だけでなく、ちゃんと全身あったりする。使い所はないが。

いつか見た夢

このサイトは個人的なデータベースであり、オタクの日記であり、その時見た夢でもある。
少しずつ断片的に、時に大規模で一連の塊として送られるパッチを読み解き、それらと記憶を整理しながら曖昧な姿を夢に見る。
夢は主観的真実とも言える。

ネット上には多くの情報が溢れているが、自分にはそんな夢で十分だった。

或いは意外に思われるかもしれないが、自分は何も将来のハードウェア情報を先んじて得ることを目的としているのではないし、それがそこまで楽しいこととは思えない。
最初はそうではなかったかもしれないが、1年間こうして自分のオタク趣味に向き合ったことで気付いた。
オタクとして、ただただ将来の情報、結果を知ってしまうことほどつまらないものはないだろう。それを恐れていると言ってもいい。知ったところでどうしようもない情報だってある。
オタクとして、サンタのプレゼントを待つ子どものようにありたい。
そういう意味で、このサイトは自分にとっての安全地帯と言えるかもしれない。

シーラカンスは逆立ちをしてじっと待ち、近寄ってきたものをただ食べる。
何を言っても、結局はそんなもん。たまたま得られた情報について、あれこれ考え、記録してるだけ。
それと、シーラカンスは小魚やイカを食べるらしい。

個人的なデータベースとしてどうだったかと言えば、大成功だと言えるだろう。
例えば、Linux Kernel (amd-gfx) に初めて Navy Flounder のパッチが投稿された時、それより 9ヶ月前の サイトを開設したばかりの短い 記事を役立てられた。
高機能な Hugo のおかげとも言える。
静的ファイルが出力されるからタグを辿る時に計算リソースはほとんど使われないし、ローカルでサーバーを立ち上げる機能もあるため、個人環境で確認する時は高速で記事にアクセスできる。
曖昧な記憶に頼って記事を書かずに済むし、ソースを再度探す手間も減らせる。
いつか見た夢は消えることなく、また別の夢を見る手助けをしてくれる。

2年目に向けた目標とかを掲げたいところだが、そう立派なものは思いつかず、
生きた化石として変わらずに活動を続けることをせめてもの目標としたい。

最後に、最新の技術が詰め込まれた素晴らしいハードウェアを開発し、世に届けてくれている方々、ハードウェアを支えるソフトウェアをオープンにし、共有させてくれる方々、それらを惜しむことなく解説し、魅力を伝えてくれるライターの方々、そして素晴らしいサービスを提供してくれている Github に感謝を。

coelacanth_dream